BASEとSTORESはどちらも、ECサイト運営が初めての方に向いたECプラットフォームです。初期費用、月額費用ともに無料で始めることができます。
BASEは「BASE Apps」という機能拡張アプリの用意があり、集客面や販売面の強化、業務効率化などが簡単に行えます。新しい機能も追加されており、拡張機能は数十種類用意されています。副業でEC事業を始めたい初心者の方に向いています。
STORESは、決済手数料を低く抑えたい場合や代引きを用いたい場合に向いています。また、HTMLやCSSのような専門知識を要さず動画の埋め込みなどを行うことが可能です。個人で初めてECサイトを立ち上げる方に向いています。
どのECプラットフォームが自社に合うか適切な選定を行うために、まずは必要な機能を洗い出すための要件定義を行いましょう。要件定義の結果に基づいたプラットフォーム選びを行うことで、ミスマッチを防ぐことができます。
もし、要件定義がうまく進まない、どのプラットフォームが自社に合うかわからないなどありましたら、ぜひ一度TUNAまでお気軽にご相談ください。
調査サマリー(BASEとSTORESの比較結果)
BASE、STORESともに、費用を抑えてのECサイトの立ち上げ・運用が可能なので、初めてのECサイト立ち上げに向いています。どちらもECサイト運用に必要な最低限の機能は備わっており、気軽にEC事業を始めることが可能です。
集客や販促など機能拡張を活用しながらのEC運用を行うならBASE
BASEには、「BASE Apps」という機能拡張アプリが用意されており、集客及び販売面の強化や業務効率化を図れます。抽選で当選したユーザーだけに販売を行える「抽選販売 App」など数十種類のアプリの用意があります。
他にもBASEでECサイト運用を行うノウハウ記事などを多数掲載している「BASE U」というメディアも運営しているので、売上管理や売上を伸ばす方法、BASEの機能などを自分で調べて情報を得ることが可能です。
決済手数料を低く抑えたい、代金引換を導入したい場合はSTORES
BASEとSTORESを比較した場合、決済手数料が安く済むのはSTORESです。無料プランでよくあるサービス利用料の設定がありません。
また、STORESは月額料金がかかる「スタンダードプラン」限定ですが、代金引換に対応しています。BASEは代金引換が利用できず、後払いでの対応が推奨されています。
決済手数料の安さや代金引換が必須という場合はSTORESを選ぶといいでしょう。
BASEとSTORESの機能面3分類12項目と費用を比較
ここからはBASEとSTORESのプランでかかる月額料金などの費用と、機能面は3分類・12項目に分け比べていきます。
初期費用・月額費用、決済手数料で比較
BASE、STORESともに初期費用はかかりません。
月額費用が無料なのは、BASEの「スタンダードプラン」とSTORESの「フリープラン」の2つです。BASEのスタンダードプランは、決済手数料とは別にサービス利用料がかかるため、手数料が割高になります。
また、BASEでは「グロースプラン」、STORESでは「スタンダードプラン」の上位プランの用意があります。BASEのグロースプランは月商17万円を超える場合に、STORESのスタンダードプランは月商16万以上の場合に推奨されています。
ただ、どちらも基本的に小規模ECサイト向けのプランとなっており、中規模以上になってくると状況によってはECプラットフォームの移行を考えないといけない可能性があります。
機能面の5項目で比較
続いてBASEとSTORESの機能面を5項目に分け比較します。
決済機能の導入しやすさ
クレジットカード決済や銀行振込などの、メジャーな決済手段はどちらも対応しています。
より多くの決済方法に対応しているのはSTORESで、スタンダードプランのみとなりますが代金引換にも対応しています。Amazon Payも同じくスタンダードプランのみの対応となり、手数料が3.9%と少し割高になります。
BASEは決済手段が「BASEかんたん決済」としてまとめられており、代金引換などのBASEを通さない決済方法は利用できなくなっています。
OMOへの対応
OMOは、オンラインとオフラインの融合を意味する英語「Online Merges with Offline」の略語です。ユーザーが販売チャネルの違いを意識せずシームレスにサービスを享受できる環境を提供し、CXの向上を狙うマーケティング手法の一つです。
BASEで、OMOに対応しているか調査を行いましたが、特にOMO対応については言及がなく、いまのところ対応はしていないと思われます。
STORESは、「STORESブランドアプリ」というOMO型店舗運営を実現するためのサービスが提供されています。顧客情報を一括管理でき、ポイントや会員ランクなどのロイヤリティの提供や新規顧客・リピーターの分析機能などOMO運営をサポートする機能が備わっています。
越境ECへの対応
BASEで越境ECを行う場合、標準機能としての搭載はありません。商品の発送だけであれば可能ですが、本格的に越境ECを行う場合は別途アプリを導入する必要があります。
STORESでの越境ECについても、海外への商品発送自体は可能です。ただ、本格的な越境ECを運用する場合は色々と不便な点があります。サイトの表示言語は英語か日本語の2つのみで、運営側でのみ変更可能です。ユーザー側での変更ができません。海外クレジットカードの使用についても推奨されていないため、使えない可能性があります。ちなみにSTORESでの海外向け決済はPayPalが推奨されています。
定期購入
BASEには「定期便App」というアプリの用意があり、導入すれば定期購入の提供が可能です。販売サイクルは1週間/2週間/1ヶ月/45日/2ヶ月/3ヶ月ごと、継続回数は3回/6回/12回/無制限で設定ができます。
STORESでは「定期便」というサービスが提供されています。毎週/各週/1ヶ月/2ヶ月/3ヶ月ごとの販売サイクルでの定期購入を行うことが可能です。ただ、最初に購入する際に入力された情報で販売サイクルが組まれ、後からの変更は不可です。変更したい場合は一度定期購入の解約を行い、希望サイクルを設定しての再購入が必要になります。
BtoB販売
BtoB販売を行う場合、BASEとSTORESともに「orosy」と言うサービスの利用が必須です。この「orosy」は審査制で、審査に通過すればBtoB販売を行えます。
拡張性の3項目で比較
次に、拡張性の3項目を比較していきます。
機能追加のしやすさ
BASEとSTORESともに、ECサイト運用に必要な機能は用意されています。
BASEの場合、機能追加を行える拡張アプリがあるため、ある程度のカスタマイズは可能です。集客や販促、業務の効率化などを図れます。
STORESの場合は、機能の追加を任意では行えません。公式で用意されている機能の範囲で運用する必要があります。
外部システムとの連携
BASE、STORESともにいくつかの外部システムとの連携が可能です。
BASEは、ネクストエンジンやスマレジ、クロスモールなどとの連携を行えます。
STORESでは、InstagramやWEARなどのSNS、ネクストエンジン、freeeなどとの連携が可能です。
デザインの自由度
BASEには、無料・有料合わせて80種類以上のデザインテンプレートがあり、HTMLやCSSのコードを使ってのデザインカスタマイズが可能です。ただ、BASEのアップデートが自動適用の対象外となるため、注意が必要になります。
STORESは、無料で利用できる48種類のデザインテンプレートがあります。ただ、HTMLやCSSなどのコーディングによるカスタマイズはできないため、独自性のあるデザインを追求したい場合は不向きです。
その他4項目で比較
最後にBASEとSTORESで、その他4項目を比べます。
売り上げ規模の変化への対応
BASEでは、ある程度までの売上規模には対応ができます。ただ、スタンダードプランのままにしていると決済手数料がネックになってきます。売上の状況に応じて、上位プランである「グロースプラン」に変更すれば、決済手数料を低く抑えられます。また、EC規模が中規模以上になり、越境ECへのチャレンジなど今後のEC事業の展望によっては、別プラットフォームへの移行を強いられるケースの発生も考えられます。
STORESについては、売上の規模変化に対する選択肢はあまり多くありません。フリーとスタンダードの2プラン展開で、スタンダードに変更するタイミングが月商16万円となっています。そのため、基本的には小規模ECサイト用のプラットフォームとなっており、売上規模が中規模以上になってくると、状況や展望によっては移行を選択しないといけないケースも考えられます。
ベンダーロックインのリスク
BASE、STORESともにシンプルな設計や機能で構成されており、ECプラットフォームの移行は比較的簡単に行えます。ベンダーロックインのリスクは低いです。
サポート品質
BASEはホームページでの説明が充実していて、チャットボットでヘルプ検索ができます。またBASEが運営するメディア「BASE U」では、売上アップや管理の方法、BASEの機能についてのノウハウなどが掲載おり、自分で情報を探すことが可能です。ただ、問い合わせ窓口はメールのみで、有人チャットや電話のサポートの設置はありません。
STORESもBASEと同じく、電話でのサポート窓口は設置されていません。FAQの検索や問い合わせフォームの活用でのサポートが中心となっています。公式サイトはネットショップや予約、レジ機能などページが細かく分かれています。どの機能のFAQを検索したいかでアクセス先が変わるので注意しましょう。
管理画面の使いやすさ
BASEの管理画面は、商品管理・注文管理・顧客管理・販促管理など、それぞれの項目ごとに機能が集約されています。初心者でもわかりやすいシンプルな設計で直感的な操作が可能です。
STORESの管理画面は、イラストやガイダンスに沿って操作ができるようになっています。作りもシンプルでわかりやすく初心者でも使いやすい画面設計です。
合計10種類のECプラットフォームを比較・評価
TUNAでは、ECプラットフォームを一括で簡単に比較できる、「徹底比較!ECサイトプラットフォームカオスマップ」を用意しています。
今回比較したBASEとSTORESを含む10種類の代表的なECプラットフォームを独自に調査しており、それぞれのプラットフォームの長所や短所、特徴が一目で確認できます。無料でダウンロードができ、これからECサイトを立ち上げる方にピッタリの資料です。
資料に掲載している内容
資料では、10種類のECプラットフォームを比較し、カオスマップや機能の一括比較表を作成、それぞれのプラットフォームの特徴、費用、構築期間の目安を掲載しています。選ぶべきプラットフォームがよくわからない方や、一括でまとめてプラットフォームの比較を行いたい場合にピッタリの資料です。
機能比較のページでは、3分類12項目に機能面を細分化し比較しています。
- 決済機能の導入しやすさ
- OMOへの対応
- 越境ECへの対応
- 定期購入
- BtoB販売
- 機能追加のしやすさ
- 外部システムとの連携
- デザインの自由度
- 売り上げ規模の変化への対応
- ベンダーロックインのリスク
- サポート品質
- 管理画面の使いやすさ
資料を読んでわかること
ECプラットフォームで代表的なものを10種類比較しており、自社に適したプラットフォームの選定に役立ちます。特徴や長所・短所などを把握してのプラットフォーム選定が可能になります。
ECサイトの立ち上げを行う場合、まずは費用面を重視する方も多いのではないでしょうか。ECサイトの立ち上げ・運用において、コストを抑えることは非常に重要です。ただ、費用面のみで選定を行うと、必要な機能の搭載がかなわず、ECサイト運用に支障が出るような事態の発生も考えられます。
そうならないためにも、まずは要件定義を行い、必要な機能の洗い出しやどのくらいのEC事業規模を目指すかをまとめておきましょう。要件定義の結果に合わせてプラットフォーム選びを行えば、失敗のリスクを抑えられます。
今回比較したBASEとSTORESで考えた場合、どちらも小規模EC運用にむいています。小規模ECで徐々に機能を足しながらEC運用を行いたい場合はBASE、決済手数料をとにかく低く抑えたい場合はSTORESというように同じ小規模ECサイトでも、選ぶプラットフォームでできる運用は変わります。
他にも人気のあるShopifyなどを含む10種類のECプラットフォームを一度に比較でき、候補には入っていなかったが実は自社にピッタリのECプラットフォームが見つかるかもしれません。
ぜひ「徹底比較!ECサイトプラットフォームカオスマップ」をダウンロードし、ECプラットフォーム選定にご活用ください!
BASEとSTORESの比較まとめ
この記事では、BASEとSTORESの2つのECプラットフォームを比較しました。
BASEとSTORESはどちらも、ECサイト運営が初めての方に向いたECプラットフォームです。初期費用、月額費用ともに無料で始めることができます。
BASEは「BASE Apps」という機能拡張アプリの用意があり、集客面や販売面の強化、業務効率化などが簡単に行えます。新しい機能も追加されており、拡張機能は数十種類用意されています。副業でEC事業を始めたい初心者の方に向いています。
STORESは、決済手数料を低く抑えたい場合や代引きを用いたい場合に向いています。また、HTMLやCSSのような専門知識を要さず動画の埋め込みなどを行うことが可能です。個人で初めてECサイトを立ち上げる方に向いています。
弊社が作成した資料「徹底比較!ECサイトプラットフォームカオスマップ」には、この2つのプラットフォームを含む、全10種類のプラットフォーム情報を掲載しており、無料でのダウンロードが可能です。
もし、ECプラットフォーム選びやECサイト構築で相談したいことがある場合は、ぜひ一度TUNAまで気兼ねなくお問い合わせください!