ShopifyでECサイト開設を考える企業が増えていますが、ECサイトを成功させるためには、運営費用を事前にしっかり計算する必要があります。
しかし「Shopifyにはプランが多くあって、結局いくらかかるのかよく分からない」という悩みを持つ担当者は少なくありません。
そこで本記事では、Shopifyの料金プラン・手数料や解約時の費用を詳しく解説します。また、費用を安く抑えるポイントも紹介します。Shopifyを使ったECサイト運営にかかる費用を詳しく知りたい人はぜひご覧ください。
Shopifyの料金プラン・費用
Shoptifyは、料金プランによってどのような違いがあるのでしょうか。Shoptifyには、通常の3プラン以外にも、Shopify Plusとスターターセットのプランがあります。各プランの月額料金や特徴を、一覧表にまとめました。
ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | Shopify Plus | スターターセット | |
月額料金(※1) |
$33 |
$92 |
$399 |
$2,000〜 | $5 |
スタッフアカウント数 | 2人分 | 5人分 | 15人分 | 無制限 | 0 |
商品登録可能数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
24時間サポート | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
SSL証明書 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
クーポンコード | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
カゴ落ち対策 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
eコマースオートメーション | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
レポート | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
外部サービスの計算済み送料 | × | × | ◯ | ◯ | × |
関税と輸入税の計算機能 | × | × | ◯ | ◯ | × |
(※1)$表記は米ドル
(※2)オンラインの場合
それぞれのプランを、詳しく見ていきましょう。
ベーシックプラン
ベーシックプランは、ECショップをはじめて開設する場合におすすめのプランです。低コストながらもECサイト開設に必要な機能が備わっているため、これからECサイトを始めたい企業にはおすすめです。月額料金は$33と、他のプランと比べて低めの料金に設定されています。
オーナーアカウント以外に2つのスタッフアカウントを作成できるため、複数人で操作することもできます。1人から3人でECサイト運用2チャレンジしたい企業に適したプランです。
スタンダードプラン
スタンダードプランは、チーム体制でECサイトを運営する方向けのプランです。月額料金は$92とベーシックプランより割高ですが、集客や販促機能が充実しています。
アプリによるeコマースオートメーション機能が利用でき、顧客の行動を深く分析することが可能です。また、スタッフアカウントは5人まで作成できるため、複数人のチームでECサイトの管理をしたい企業や、データを活用したマーケティングを行いたい企業におすすめします。
プレミアムプラン
プレミアムプランは、大人数でECサイトを運営している企業に向くプランです。月額料金は$399と、3つある通常プランの中では最上位の値段です。
高度なレポート機能の分析機能が備えられており、精緻なマーケティング分析が行えます。スタッフアカウントは15人まで作成できるため、大人数でECサイトの運営作業を行いたい企業にもおすすめです。
また、プレミアムプランは離島への配送料を含めた詳細な送料の自動計算機能があり、手動で計算する必要がなく便利に使えます。関税や輸入税の計算にも対応しているため、海外へと販路を広げたい企業にとっては大きなメリットでしょう。
Shopify Plus
Shopify Plusは取引量の多いストアや大企業を対象にしたプランです。月額費用は、$2,000〜と高く設定されていることから売り上げが大きな企業向けのプランだと言えます。
1契約につき10サイトまで開設可能で、チェックアウト画面・機能のカスタマイズ・APIコール数上限開放など、通常プランにはない販促機能も利用可能です。毎年さまざまな新機能が実装されているため、時代の変化にもすみやかに対応できるでしょう。
スターターセット
スターターセットは、ECサイトを構築しないプランで、手軽にECサイトを始めたい企業に向くプランです。スターターセットでは、SNS・メール・SMSなどにリンクを埋め込んで商品を販売することができます。
ECサイトは構築できませんが、月額利用料も$5と安く抑えられており、数クリックでストアを作れる手軽さが魅力です。販売だけでなく、パフォーマンス指標のチェックなど売り上げの分析も可能です。ECサイトの開設前に、SNSで商品を試験的に販売したいといったケースにも活用できます。
Shopifyの取引手数料・振込手数料などの費用
ECサイトの運営には、各プランにかかる月額料金以外にも、取引手数料や振込手数料がかかります。ここでは、Shopifyペイメントと外部決済サービスの2項目に分けて、各プランの手数料を説明します。
Shopifyペイメント
Shopifyペイメントは、外部サービスの利用をせずにオンライン決済をするShopify独自のサービスです。Shopifyペイメントを利用した場合、どのプランでも取引手数料は無料ですが、クレジットカード決済の手数料はかかります。
クレジットカードとプランごとの、手数料は下表の通りです。
決済手数料 | ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン |
国内発行カード | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
海外発行カード/American Express | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
JCB/Diners Club /Discover | 4.15% | 4.1% | 4.05% |
外部決済サービス
Shopifyでは、Shopifyペイメント以外に外部決済サービスの利用も可能です。外部決済サービスごとの振込手数料・決済手数料は下表の通りです。
振込手数料 | 決済手数料 | |
Apple Pay | Shopifyペイメントと同様 | Shopifyペイメントと同様 |
Google Pay | Shopifyペイメントと同様 | Shopifyペイメントと同様 |
PayPal | 0円(出金額5万円未満:250円/件) | 3.6%+40円(国内の標準レート:月額取引量で変動) |
Amazon Pay | 0円 |
3.9%(デジタルコンテンツ以外) |
携帯キャリア決済 | ー |
6.4% |
Apple PayとGoogle Payは、Shopifyペイメントと同じ手数料です。PayPalは出金額5万円未満の場合1件につき250円の振込手数料がかかり、決済手数料は3.6%に40円を足した金額です。ただし、国内の標準レートや月額取引量に応じて変動するため注意が必要です。
また、ShopifyではAmazon Payの振込手数料が無料です。Amazon Payの決済手数料はデジタルコンテンツの場合は4.5%に、その他のコンテンツであれば3.9%に設定されています。携帯キャリア決済の決済手数料は6.4%ですが、デジタルコンテンツの場合は15%です。
外部の決済サービスも併用して利用することで、顧客の幅広いニーズに対応できるでしょう。
Shopifyの解約にかかる費用
ShopifyでのECサイト開設を検討する前に、解約時にかかる費用についても知っておきたいものです。Shopifyでの販売をストップするには、一時停止と解約の2つの方法があります。
ここでは、Shopifyの一時停止と解約にかかる費用を詳しく解説します。
一時停止
Shopifyでは一時停止の機能として、「ストアをパスワードで保護」する方法と、「Pause and Buildプラン」を設定する方法の2つがあります。
ストアをパスワードで保護する方法では、パスワードを持っている顧客だけに販売を行うことができ、その他の顧客はサイトへのアクセスや商品の閲覧・注文ができません。一時的にECサイト販売を縮小したいときに使える方法と言えます。
Pause and Buildプランを設定すると、販売は中止しつつもストアでの作業を継続することが可能です。Pause and Buildプランの利用には、有料プランである必要があるため、無料体験の3日間は利用できません。月額$9の料金がかかります。
例えば、季節限定の商品を扱うECサイトや、他のビジネスに集中している6ヵ月間だけ販売を休みたいといったときにおすすめの方法です。
解約
Shopifyでは、解約時の費用は発生しません。ただし、アカウントに未払い料金があった場合は、清算する必要があります。
また、サブスクリプション型のアプリや外部サービスを利用してストアを運営していた場合は、アプリのアンインストールや解約の手続きを行いましょう。
Shopifyの費用を安く抑えるポイント
売り上げを少しでも伸ばすためには、Shopifyにかかる費用を安く抑えるのが重要です。ここではコストダウンを図る方法を以下の2つ紹介します。
- Shopifyペイメントに加入する
- 料金プランを見直す
それぞれの方法を、詳しく見ていきましょう。
Shopifyペイメントに加入する
Shopifyにかかるコストを少しでも削減したいなら、Shopify独自の決済サービス、Shopifyペイメントへの加入をおすすめします。Shopifyペイメントに加入すると、振込手数料や決済手数料などが優遇されます。
さらに、加入時の費用もかからず、設定に時間もかかりません。また、Shopifyペイメントを利用すると管理画面から決済情報をリアルタイムで確認でき、利便性も向上するのがメリットです。
料金プランを見直す
ShopifyでのECサイト運営にかかるコストを削減するためには、料金プランを見直す方法もあります。月額料金で支払っている場合は、年間契約への切替を検討しましょう。
年間契約にすると25%の割引が適応されるため、スタンダードプランでいうと$23もの削減が見込めます。長期運営が決まっているのであれば、年単位での契約がおすすめです。
また、Shpotifyはプランによって料金の差が大きいという特徴があります。わずかな機能のためだけに上位プランを選択していると費用対効果は低いと言えます。場合によっては、契約中のプランのダウングレードを検討するのもよいでしょう。
当社が構築・運用を支援させていただき、コストカットに成功した事例もあります。よろしければご覧ください。
関連記事:Shopifyに移行し保守管理・運営のコストカットに成功。強固なセキュリティで不正購入も『ゼロ』に 【TUNA×林五】
まとめ
本記事では、Shopifyの料金プラン・手数料や解約時の費用、費用を安く抑えるポイントを解説しました。ECサイトの運営では、始める前に必要な費用を知り、自分のビジネスにとって最適なプランを選ぶことが大切です。費用対効果をしっかり考え、Shopifyで成功するための最初のステップを踏み出しましょう。
ECサイトで販売をスタートするには、料金プランだけでなく機能やアプリの選択など、さまざまな疑問が出てくるものです。何からはじめたらよいか分からないときには、TUNAの経験豊富なEC専門家に相談してみませんか。スタートアップに必要なノウハウをぎゅっと凝縮してパッケージ化した商品、TUNAのTHE EC缶の購入を、ぜひ検討してみてください。