Shopifyで複数ストアを持つには?方法別の料金と構成パターン比較!
Shopifyで複数ストアを運営したい場合、選択肢は大きく2つあります。通常プランでストアごとに個別契約する方法と、Shopify Plusの1契約で最大10ストアを一元管理する方法です。どちらも同一メールアドレスで複数ストアを持てますが、管理体制とコスト構造がまったく異なります。
ただし、「ストアを増やす」こと自体が最善とは限りません。Shopify Marketsを使えば1ストアのまま多地域展開できる場合もあり、プランだけでなく構成パターンの選択も重要な判断になります。この記事では、2つの方法の料金比較、3つの構成パターンの選び方、そして運営前に知るべき4つの落とし穴を取り上げます。
私たちTUNAは、国内上位1%のShopify Plusパートナーとして、複数ストアの構成設計から構築・運用までをワンストップで支援しています。多店舗展開を検討している方の参考になるよう、実務で直面しやすい判断ポイントを中心にまとめました。
Shopifyで複数ストアを運営する2つの方法と料金

Shopifyで複数ストアを持つには、通常プランをストアごとに個別契約する方法と、Shopify Plusの1契約で全ストアをまとめて管理する方法の2つがあります。どちらを選ぶかはストア数とビジネス規模によって変わりますが、まずそれぞれの仕組みと費用感を押さえておくことが重要です。
なお、ストアを複数持つ方法と並行して検討したいのが、ストアを分けずに1つのストアで多地域・多ブランドに対応するアプローチです。構成パターンの比較は次章で取り上げるため、ここではストアを複数に分けることを前提とした2つの方法に絞ります。
1. 通常プランでストアごとに個別契約する

Shopify Plusを契約していなくても、同一メールアドレスで複数のストアを開設できます。アカウントの上限は設けられておらず、通常プランであれば開設したストアの数だけプラン料金が個別に発生する仕組みです。
2026年4月時点の月額料金(年払い)は以下のとおりです(出典:Shopify「Pricing」)。
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プラン |
月額料金(年払い) |
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Basic |
¥3,650 |
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Grow |
¥10,100 |
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Advanced |
¥44,000 |
各ストアは完全に独立して動作します。売上・顧客・在庫のデータがストア間で自動共有されることはなく、組織単位でまとめて管理できる画面もありません。
この方法が向いているのは、ストア数が少なく、高度なデータ連携や組織管理機能を必要としないケースです。初期コストを抑えながら試験的に2つ目のストアを立ち上げる場面では、通常プランの個別契約から始めるのが現実的な選択肢の一つです。
2. Shopify Plusの拡張ストアで一元管理する
Shopify Plusでは、1契約でメインストア1つと拡張ストア9つ、合計10ストアまでを追加費用なしに運営できます(出典:Shopify公式ヘルプ「拡張ストアの概要」)。
月額料金は1年契約で398,000円、3年契約で368,000円から始まります。10ストアを超える場合は、1ストアあたり月額47,800円の追加費用が発生します(出典:Shopify Plus「Pricing」)。

管理面では、組織管理画面(Organization admin)を通じて全ストアの売上・注文・スタッフアカウントを横断的に把握できます。各拡張ストアは独立したドメイン・テーマ・商品カタログを持つため、ブランドや販売チャネルごとに異なる設計を施すことが可能です。
また、Shopify Plusにはチェックアウトのカスタマイズ(Checkout Extensibility)やShopify Flowによる自動化など、通常プランにはない機能が含まれます。多ストア展開と同時にこれらの機能を活用したい場合、Plusの選択がより合理的になります。
ストア数別のコスト比較
実際にどちらが安いかは、ストア数とプランの組み合わせで変わります。以下の表は、GrowプランとAdvancedプランの個別契約とShopify Plus(1年契約)の月額合計を比較したものです。
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ストア数 |
Grow個別(月額合計) |
Advanced個別(月額合計) |
Shopify Plus(月額) |
|
2ストア |
¥20,200 |
¥88,000 |
¥398,000 |
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5ストア |
¥50,500 |
¥220,000 |
¥398,000 |
|
10ストア |
¥101,000 |
¥440,000 |
¥398,000 |
Growプランの個別契約はストア数が増えても費用の上がり方が緩やかで、10ストアでも月額約10万円です。一方、Advancedプランであれば9〜10ストア以上でPlusの月額と逆転し始めます。
ただし、コストだけで判断するのは禁物です。Shopify PlusにはShopify Flow・Multipass・カスタムチェックアウトなどPlus専用の機能があり、それらを必要とするビジネスではPlusの価値はプラン料金の差を超えます。また、有料アプリはストアごとに課金されるため、アプリ費用がプラン料金に上乗せされる点も見落としがちです。
この点は後述する「4つの落とし穴」で詳しく取り上げます。
多店舗展開の3つの構成パターンと選び方

複数のストアを持つことが確定していても、「どう分けるか」「そもそも分けるべきか」の判断は一様ではありません。ビジネスの目的によって、最適な構成パターンは3つに大別できます。
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パターン |
概要 |
適したユースケース |
コスト感 |
管理の複雑さ |
|
Plus拡張ストアで独立運営 |
ストアごとに独立したドメイン・テーマ・カタログを持つ |
BtoB/BtoC分離、越境EC、アウトレット |
高(Plus契約前提) |
高 |
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Shopify Marketsで多地域展開 |
1ストアのまま言語・通貨・関税を地域ごとに設定 |
同一ブランドの海外展開 |
低(追加費用なし) |
低 |
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モール型で複数ブランドを集約 |
1ストア内でコレクション・ページ構成でブランドを分ける |
ブランド群の集約管理 |
低 |
中 |
パターンを選ぶうえで軸になる問いは3つです。「ブランドやビジネスモデルごとにストアの独立性が必要か」「展開先が国や地域の違いか、それとも顧客セグメントや商品ラインの違いか」「決済フローやドメインをストアごとに分ける必要があるか」。この3つの答えで、おおむね選択肢が絞れます。
1. Plus拡張ストアで独立運営する
拡張ストアは、メインストアとは完全に独立したストアとして動作します。独自のドメイン、テーマ、商品カタログを持ち、顧客・注文・在庫のデータはデフォルトでは共有されません(出典:Shopify「拡張ストアの概要」)。
このパターンが力を発揮するのは、ビジネスモデルそのものが異なるストアを並行して運営するケースです。たとえば、BtoC向けの一般公開ストアとBtoB向けの見積もり・法人専用ストアを明確に分けたい場合、越境EC専用のストアをアウトレット販売やVIP会員向けとは別に設けたい場合などが該当します。
注意したいのは、独立性の高さがそのまま管理コストの高さにつながる点です。商品マスター・顧客データ・在庫を複数ストアで同期するには追加の仕組みが必要になり、この管理上の課題は、後述する「4つの落とし穴」で詳しく触れます。
2. Shopify Marketsで1ストアのまま多地域展開する
必ずしも新しいストアを作る必要はありません。Shopify Marketsを使えば、既存の1ストアのまま、複数の国・地域向けに異なる言語・通貨・関税設定を適用できます。
Marketsは最大50マーケット・20言語に対応しており、全プランで追加費用なしに利用できる公式ツールです(出典:Shopify「Shopify Marketsとは:便利な機能や使い方のまとめ」)。海外の顧客がストアを訪れると、地域に応じた通貨・言語でページが表示され、関税の計算も自動化されます。
同一ブランドで複数国に販売を広げる場合、まずMarketsの導入を検討するのが合理的です。一方で、国ごとにブランドイメージや決済フロー・UIを大きく変えたい、あるいは国ごとに異なる商品ラインナップを完全に分けたいという要件がある場合は、拡張ストアによる分離の方が設計の自由度が高くなります。
3. モール型で複数ブランドを1ストアに集約する
コレクション機能や複数ブランド対応のテーマを活用して、1つのストアの中でブランドを整理する構成です。顧客・在庫・注文のデータが1ストアで完結するため、3つのパターンの中で最も管理コストが低くなります。
ブランド間でクロスセルが発生しやすいという利点もあります。あるブランドの商品ページから別ブランドの関連商品をレコメンドするといった導線も、1ストア内であれば自然に設計できます。
ただし、ブランドごとにドメインを分けたい場合や、チェックアウトのデザイン・フローをブランド単位で大きく変えたい場合には、この構成には限界があります。顧客に「別ブランドを買っている」という体験を明確に提供したいなら、拡張ストアによる分離を選ぶ方が適しています。
複数ストアの開設手順と切り替え操作

構成パターンが決まったら、実際にストアを追加する操作に進みます。以下ではShopify Plusの拡張ストアを追加する手順を中心に、通常プランの場合の補足も添えます。
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新しいストアを追加する手順
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管理画面でストアを切り替える方法
1. 新しいストアを追加する手順
Shopify Plusを利用している場合、拡張ストアの追加は組織管理画面(Organization admin)から行います。画面上部の「ストア」タブを開き、「ストアを作成する」を選択すると新規ストアの設定が始まります。既存のストアをPlusの組織契約に取り込みたい場合は、インポートオプションからURLを指定して追加することも可能です(参考:Shopify公式ヘルプ「拡張ストアの概要」)。
通常プランの場合は組織管理画面がないため、手順が異なります。Shopifyのトップページから「ストアを開始する」を選び、現在使用しているメールアドレスでログインします。同じメールアドレスに紐づく形で新規ストアが作成され、プラン契約を個別に結ぶ流れです。
どちらの方法でも、商品データのインポートにはShopify標準のCSVインポート機能が使えます。既存ストアから商品・顧客・注文のデータを書き出し、新ストアに読み込む形が一般的です。ただし、アプリ設定やテーマのカスタマイズは引き継がれないため、ストアごとに再設定が必要な点を覚えておいてください。
2. 管理画面でストアを切り替える方法
前提として、切り替えたいストアが同じメールアドレスで登録されている必要があります。異なるメールアドレスで作成したストアは、通常の操作では一覧に表示されません。
デスクトップ(ブラウザ)でストアを切り替える手順は次のとおりです。管理画面の左上にあるストア名をクリックすると、登録済みのストア一覧がドロップダウンで表示されます。移動したいストア名を選ぶと、そのストアの管理画面に切り替わります。
Shopifyモバイルアプリを使っている場合は、画面下部のナビゲーションから「ストア」タブを開くと同様の一覧が表示されます。追加済みのストアをタップして切り替えてください。
ストアが一覧に表示されない場合、最初に確認すべきはメールアドレスの不一致です。新しいストアを別のメールアドレスで作成してしまっているケースが多く、その場合はストアの設定画面からアカウントのメールアドレスを統一することで解消できます。
複数ストア運営でよくある4つの落とし穴

ストアを追加すること自体は難しくありません。しかし、複数ストアの運営を続けていくと、最初の見積もりには含まれていなかったコストや運用上の摩擦が表面化してきます。ここでは、構成設計の段階で見落としやすい4つのリスクを取り上げます。
1. 有料アプリはストアごとに課金される
月額30ドルのアプリを5つ導入している場合、3ストアで運営すると月額アプリ費用だけで450ドルになります。プラン料金の計算はしていても、アプリ費用のストア数倍算を見落とすケースは珍しくありません。
Shopifyのアプリライセンスは原則としてストア単位です。サイト内検索・メールマーケティング・レビュー収集・在庫管理など、ECサイトの運営に欠かせないカテゴリのアプリが複数あると、TCO(総保有コスト)はストア数に比例して膨らみます。
対策の第一歩は、現在使っている有料アプリの棚卸しです。「このアプリは全ストアに必要か」を問い直し、ストアを横断して利用できるツールや、Shopify標準機能で代替できるものがないかを確認します。構成設計の段階でアプリリストを洗い出しておくと、コスト試算の精度が上がります。
2. 在庫の自動同期機能がない
同じ商品を複数のストアで販売したい場合、在庫数は自動的に連動しません。ストアAで10個売れても、ストアBの在庫表示は変わらないまま残り続けます。
この問題への対処として、SyncioなどのサードパーティアプリでストアA・Bの在庫をリアルタイムに近い形で同期する方法があります。ただし、同期には数秒〜数分のタイムラグが生じるため、人気商品が同時に複数ストアで注文された際に売り越しが発生するリスクは完全には排除できません。
より確実な解決策は、ShopifyのAPIを使ったリアルタイム連携か、WMS(倉庫管理システム)との統合です。いずれも開発・導入コストが発生しますが、在庫精度を担保したい場合はシステム設計の段階で検討しておくべきポイントです。
3. 顧客データはストア間で共有されない
同じ人物がストアAとストアBの両方でアカウントを作成した場合、Shopify上では別々の顧客として登録されます。購買履歴もポイント残高も、ストアをまたいで統合されることはありません。
ロイヤルティプログラムやポイント制度を展開している場合、この仕様は直接的な体験の劣化につながります。顧客が「ストアAで貯めたポイントをストアBで使いたい」と思っても、標準機能ではそれができません。
技術的な解決策としては、Shopify Plus限定のMultipass(外部認証によるシームレスなログイン連携)やSSO(シングルサインオン)の実装があります。ただし、いずれも追加開発が必要であり、実装コストとその効果を事前に見積もっておくことが求められます。
4. テーマライセンスもストアごとに必要
Shopifyの有料テーマは、購入したストアでのみ使用できます。同じテーマを3つのストアに適用したい場合、3本分のライセンスを購入する必要があります。テーマ単価が2〜3万円程度であれば、3ストアで6〜9万円の初期費用が積み上がります。
対策の一つは無料テーマの活用です。Shopify公式の無料テーマはライセンス制限がなく、複数ストアで同じテーマを使えます。カスタマイズ性では有料テーマに劣りますが、設計・運用コストを抑えたい場合には有力な選択肢です。
自社でテーマを独自開発している場合は、そのコードベースを複数ストアで共有できます。開発コストは上がりますが、長期的には各ストアのテーマをブランドガイドラインに沿って一括でメンテナンスできる利点があります。複数ストアの展開が確定しているなら、テーマ戦略を早めに固めておくことをお勧めします。
これら4つの落とし穴は、構成設計の段階で把握していれば対策を事前に組み込めます。私たちTUNAはShopify Plusパートナーとして、こうした落とし穴を踏まえた複数ストアの構成設計・構築をサポートしています。
複数ストア運営の判断で押さえるべきポイント

Shopifyの複数ストア運営で判断に迷ったときは、以下の4つを基準にしてください。
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方法の選択は「ストア数」と「Plus専用機能の必要性」で判断します。2〜3ストアで高度な機能が不要なら通常プランの個別契約、4ストア以上またはShopify Flowやカスタムチェックアウトが必要ならPlusを検討します。
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構成パターンは「ストアの独立性」と「展開の目的」から選びます。同一ブランドの多地域展開ならまずMarketsを、ビジネスモデルが異なる複数ストアならPlus拡張ストアを、ブランドの集約管理ならモール型を選ぶという軸が基準になります。
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TCOの試算にはアプリ費用・テーマライセンス・開発コストを含めます。プラン料金だけで比較すると、実際のランニングコストを大幅に見誤ります。
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在庫同期・顧客データ統合・SSO連携など、ストアをまたぐ仕組みには追加の開発投資が必要です。要件を事前に洗い出し、構成設計に組み込んでおくことが欠かせません。
次のステップは、自社のストア数・ビジネスモデル・必要機能をもとにTCOを試算し、構成パターンを絞り込むことです。試算が難しい場合や、どのパターンが最適か判断に迷う場合は、Shopify専門のパートナーに相談するのが確実です。
私たちTUNAは国内上位1%のShopify Plusパートナーとして、多店舗展開の構成設計から構築・運用まで一貫して支援しています。コスト試算や構成の選び方でお悩みの方は、TUNAからお気軽にご相談ください。
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