Shopifyの配送日時指定はどう設定する?アプリ導入と無料カスタマイズの方法を解説

Shopifyの配送日時指定はどう設定する?アプリ導入と無料カスタマイズの方法を解説

Shopifyストアを運営していると、希望の配送日時を指定したい」というお客様からの要望や、「受け取り時間を指定できれば買うのに…」といった声にどう応えるべきか、悩むことはありませんか。また、備考欄に書かれた希望日時を手作業で確認し、出荷伝票に反映させる作業に、手間やミスの不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

実は、Shopifyの標準機能だけでは、お客様が購入時に配送日時を自由に選べる仕組みを簡単には作れません。だからこそ、多くのストアオーナーが手動での対応に追われたり、どのアプリを選べば良いのか分からず、カゴ落ちという機会損失に繋がってしまったりするのです。

この記事を読めば、Shopifyで配送日時指定を実現するための具体的な方法が分かります。安全で高機能なアプリを導入する方法から、コストをかけずに無料で実装する方法まで、それぞれのメリット・デメリットを比較し、あなたのストアに最適な選択ができるよう、分かりやすく解説します。

この記事の結論

  • Shopifyの標準機能では一般的な配送日時指定はできず、専用アプリの導入が最も現実的で安全な解決策です。
  • アプリを選ぶ際は、料金だけでなく、日本の配送業者への対応、配送リードタイムの細かな設定、日本語サポートの有無を確認することが重要です。
  • コード編集による無料実装も可能ですが、専門知識が必須で、テーマ更新時に設定が消えるなどのリスクを伴うため、上級者向けの選択肢です。
  • ほとんどの有力な日時指定アプリには無料体験期間があるため、実際に試してから自社に合うかを判断するのがおすすめです。
  • 配送日時指定機能は、顧客満足度の向上と出荷業務の効率化に直結し、ストアの売上改善に貢献する重要な投資です。

Shopifyストアに配送日時指定が不可欠な3つの理由

なぜ、多くの成功しているストアが配送日時指定機能を導入しているのでしょうか。

それは、この機能が単なる「便利機能」ではなく、顧客満足度、売上、そして業務効率のすべてに好影響を与える、戦略的な一手だからです。

まずは、その具体的な理由を3つのポイントから見ていきましょう。

1. 顧客満足度の向上と信頼獲得につながる

お客様にとって、自分のライフスタイルに合わせて商品を受け取れることは、非常に大きな安心材料です。

特に、一人暮らしの方や日中留守にしがちな方にとって、配送日時を指定できるかどうかは、購入の決め手になることも少なくありません。

再配達の手間をなくし、お客様が確実に商品を受け取れる環境を提供することは、ストアへの信頼感を高め、リピート購入へと繋がる大切な要素なのです。

2. カゴ落ちを防止し売上機会の損失を防ぐ

「せっかく欲しい商品を見つけたのに、いつ届くか分からないから購入をやめた」という経験はありませんか。

配送の不確実性は、購入の最終段階における大きな障壁となります。

お客様がカート画面で簡単に配送日時を指定できれば、受け取りに関する不安が解消され、スムーズに購入手続きを完了してもらえます。

これは、カゴ落ちによる売上機会の損失を防ぐ、直接的な施策と言えるでしょう。

3. 出荷業務の効率化と人的ミスを削減する

注文の備考欄や個別のメールで配送希望日時を受け付けている場合、その情報を一つひとつ確認し、配送システムに手入力する作業が発生します。

この手作業は時間がかかるだけでなく、見落としや入力ミスといったヒューマンエラーの原因にもなりがちです。

Shopifyで配送日時指定をシステム化すれば、注文情報としてデータが自動で記録されるため、確認作業が不要になります。

これにより、出荷業務が大幅に効率化され、人的ミスを防ぐことができます。

Shopifyの標準機能で配送日時指定はできるのか?

結論から言うと、Shopifyの標準機能だけでは、一般的な宅配便などを使った配送の日時指定機能は実装できません

一部、「ローカルデリバリー」という自社スタッフが直接配達するような特殊な配送方法に限り、日時を選択させる機能が標準で用意されています。

しかし、ほとんどのストアが利用するヤマト運輸や佐川急便といった配送キャリアでの発送には対応していません。

公式の代替案として、カート画面に「注文メモ」欄を追加し、お客様に希望日時をテキストで記入してもらう方法が案内されています。

しかし、この方法は前述の通り、手動での確認作業や入力ミスを誘発しやすく、根本的な解決策とは言えません。

お客様にとっても自由な形式で入力するため手間がかかり、ストア側が対応できない日時を指定されてしまうといったトラブルの原因にもなります。

Shopifyで配送日時指定を実現する2つの主な方法

では、どうすればShopifyストアに本格的な配送日時指定機能を導入できるのでしょうか。

ここからは、それぞれの方法について、メリット・デメリットを詳しく解説していきます。

専用アプリで配送日時指定を導入する

Shopifyで配送日時を指定する最も確実で推奨される方法が、専用アプリの導入です。

Shopifyアプリストアには、日本の商習慣や配送事情に合わせて開発された、優れた配送日時指定アプリが多数存在します。

これらを活用することで、プログラミングの知識がなくても、数クリックで高機能な設定をストアに追加できます。

アプリを導入するメリットとデメリット

アプリ導入には、月額費用というコストがかかりますが、それ以上に大きなメリットがあります。

【メリット】

  • 簡単な導入:専門知識は不要で、管理画面から直感的に設定できます。
  • 高い機能性:単純な日時指定だけでなく、配送リードタイムの設定、定休日設定、配送業者ごとの時間帯指定など、細かい運用に対応できます。
  • 安定性と安全性:Shopifyのアップデートにもアプリ側が対応してくれるため、常に安定して機能します。困ったときには開発元のサポートを受けられます。

【デメリット】

  • 月額費用:アプリによって異なりますが、月額数ドルから数十ドルの固定費が発生します。

業務効率の向上や機会損失の防止といった効果を考えれば、月額費用は十分に回収可能な投資と言えるでしょう。

失敗しない配送日時指定アプリの選び方

数あるアプリの中から、自社のストアに最適なものを選ぶためには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。

料金だけで選ぶのではなく、自社の運用フローに合っているかという視点で確認しましょう。

  • 日本の配送業者に対応しているか
    ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便など、自社が利用する配送業者の指定時間帯にきめ細かく対応しているかは必須の確認項目です。
  • 配送リードタイムを細かく設定できるか
    「注文から最短〇日後以降」といった設定や、商品の在庫場所、地域によって配送にかかる日数を調整できる機能があると、より正確な配送日をお客様に提示できます。
  • 休業日・締め時間の設定は可能か
    土日祝日や特定の曜日を発送日に含めない設定や、「本日14時までの注文は当日発送」といった出荷オペレーションに合わせた設定ができるかを確認しましょう。
  • サポート体制は万全か
    特に日本の開発者が提供しているアプリは、日本語でのサポートが受けられるため、設定で不明な点があった際に安心です。
  • 無料体験期間はあるか
    多くの有力アプリには無料の体験期間が設けられています。実際に自社のストアにインストールし、管理画面の使いやすさや機能性を試してから本格導入を判断することをおすすめします。

アプリ選びの隠れた重要ポイント「配送リードタイム設定」

配送日時指定アプリを選ぶ際、見落としがちですが非常に重要なのが「配送リードタイム」の柔軟な設定機能です。

例えば、以下のような設定ができるかどうかが、導入後の満足度を大きく左右します。

  • 注文から最短お届け日までの日数設定:「注文日の3日後から指定可能」など、ピッキングや梱包にかかる時間を考慮した設定。
  • 地域別のリードタイム設定:北海道や沖縄など、遠隔地へのお届け日数を自動で調整する機能。
  • 商品ごとの個別設定:受注生産品や取り寄せ品など、特定の商品だけお届けまでの日数を長く設定する機能。

こうした細かい設定ができるアプリを選ぶことで、お客様に無理な配送約束をしてしまうトラブルを防ぎ、スムーズな店舗運営を実現できます。

 

Shopify配送日時指定アプリおすすめ4選

Shopifyで配送日時指定を導入できるおすすめのアプリを4つ紹介します。

Shopifyのアプリは海外リリースのものも多く、英語の使用が必要になるアプリが多くありますが、今回紹介する3つのアプリは全て、日本の企業がリリースしたものです。日本語でのスムーズな配送日時指定が実現できます。

  • プラスシッピング
  • 配送日時指定.amp
  • 配送マネージャー
  • 配送&注文サポーター

プラスシッピング

プラスシッピングは、三井物産株式会社が提供するShopify専用の配送業務効率化アプリです。Shopifyストアと連携することで、注文情報を自動で取り込み、各配送業者の送り状を簡単かつ一括で発行できます。

配送日時指定機能だけでなく、配送注文、送り状発行、住所・指名修正、注文データ自動同期、発送通知機能など、配送業務に関わる様々な機能を月額無料で利用することができます。

月額費用は無料、配送料のみの支払いでアプリ利用が可能です。

プラスシッピングサービスサイトはこちら

配送マネージャー

配送マネージャーはヤマト運輸、佐川急便、日本郵政の配送大手3社に対応しており、配送日時指定や各社の配送伝票CSV出力に対応、追跡番号通知機能も備わっています。

無料プランと有料プランがあり、有料プランでも月額9.90ドルとコスパに優れたアプリです。また有料プランには7日間の無料体験期間が用意されています。

 

無料プラン

有料プラン

月額費用

無料

9.90ドル

利用できる機能

・CSV出力項目設定・CSV出力1日10件・追跡番号反映10件

・ヤマト運輸、佐川急便、日本郵政の配送伝票フォーマットでCSVを出力・出力条件ルールの設定・配送日時指定・店舗営業日(店舗休日)の設定・追跡番号の一括通知・追跡番号のLINE通知

配送マネージャーアプリページはこちら

配送日時指定.amp

配送日時指定.ampはヤマト運輸、佐川急便、日本郵政に対応しています。他の配送業者を利用したい場合はカスタム配送業者の機能で追加できます。

商品ごとの配送日時指定や置き配設定、ロジクラやオープンロジなど外部サービスとの連携機能などさまざまな機能が利用可能です。

月額費用は9.90ドルで、30日のトライアル期間が設けられています。

配送日時指定.ampアプリページはこちら

配送&注文サポーター

配送&注文サポーターも他の2つのアプリと同じく、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵政に対応しています。

配送日時指定機能はもちろん、簡単な設定を行えば、カート画面にアンケートを設置できたり、注文情報のCSV出力などさまざまな機能が用意されています。

プランはFREEプラン、LIGHTプラン、BASICプラン、PROプランと4種類あり、ECサイトの状況に合わせて選ぶことが可能です。7日間の無料体験期間もあります。

 

FREEプラン

LIGHTプラン

BASICプラン

PROプラン

月額費用

無料

5ドル

9ドル

18ドル

利用できる機能

カートに追加できる項目5つ・テキストボックス・セレクトボックス・チェックボックス・ラジオボタン・配送日時指定

FREEプラン機能・オープンロジ配送日時設定・配送日時指定対象外商品設定・特定配送エリア の設定・休業日の設定

LIGHTプラン機能・注文情報CSVエ クスポート

BASICプラン機能・追跡番号のアップ ロード・ネクストエンジン 連携

 

配送&注文サポーターアプリページはこちら

まとめ:自社に最適な方法で、顧客満足度の高いストア運営を

Shopifyストアにおける配送日時指定機能は、お客様の利便性を高め、ストアの信頼を育む上で欠かせない要素です。

ここまで解説してきたように、実装には大きく2つの方法があります。

  • 専門知識に不安がある、安定した運用を最優先したい場合:迷わず「専用アプリの導入」を選びましょう。月額費用はかかりますが、安全性、機能性、そしてサポート面を考慮すれば、最も費用対効果の高い選択です。
  • 十分な技術力とリスク管理能力がある場合:「コード編集による無料実装」も選択肢になります。ただし、潜在的なリスクを十分に理解し、自己責任で対応できることが大前提です。

まずは多くのアプリが提供している無料体験期間を活用し、その便利さを実感してみることをお勧めします。

あなたのストアに最適なShopifyの配送日時指定方法を見つけ、顧客満足度の向上と業務効率化を実現し、ビジネスをさらに成長させていきましょう。

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